山口弘先生は E組の担任を担当。我々の学年が高校に入学・進学したときに新任の先生として着任し、翌年から我々の学年を担当。2年間、古文の授業を受けた。
年齢が近かったこともあり、友達感覚で付き合った2年間。その想い出と人生の訓示を以下のように語った。
発想力があり常に楽しませてくれた
当時、採用されて最初に学校に行くのは前年の卒業式なのですが、その卒業式は、松枝先生の号令に従い規律が保たれ、雑音が一切ない様子を見て圧倒されたのを覚えています。
初めて受け持った学年は皆さんの2学年上の高校3年生でしたが、いちばん年が近かったこともあったのでしょう。生徒に助けられながら、奔放に・自由に送れて、いい形で教員生活をスタートできました。
そのあとに、皆さんの学年を担当しましたが、初めて担任を受け持って、生徒の父兄の皆さんとの交流もあると、さすがに前年のように奔放にはできなくなりました。すると、ある生徒から「先生、先輩に聞いていたほど、ハチャメチャじゃないっすね、残念」と言われて、心の中で「仕方がないじゃん」って思ったこともありました(笑)。
それでも、みんなが自分の失敗をフォローしてくれ、助けあいながら過ごせた2年間だったことを覚えています。
当時の生徒は、発想が豊かで遊び心と冒険心を常に持っている人が多かった記憶です。
いたずらをするにしても、独自のアイデアがあり、感心させられたものでした。みんなを楽しませるのが得意だった人がたくさんいた、という印象です。
過去は変わらない今からは変われる
それから約30年、私も職務上やプライベートで色々ありました。そんな中で7~8年前に出会った言葉で、今の生徒にも投げかけている、こんな言葉があります。
「いまから ここから」
相田みつをさんの言葉なのですが、 “今そしてここ以外に生きる場所はない ”というような意味です。
生きていれば失敗もあるでしょう。人間関係で悩んだり、悲しい別れがあったりもするでしょう。
でも、起きてしまったことは変えることは出来ない。ならば、今ここから、もう一度始めるんだという気持ちを持って欲しいと思っています。
27年前の訓示(卒業アルバムより)
つらい時こそ君の真価が問われる。信念、良心をいつわることなかれ。思いやりと笑顔を忘れることなかれ。