家族の犠牲の上に / What’s 総明会5

母校のためなら家族も捨てる?

 準備期間 1年以上、予算規模1000万円超――。この幹事学年にかかる労力は半端なものではない。熱心に活動した者は、いったいどれほど時間を費やしているだろうか?
 人間に与えられている時間は限られているため、日々の生活の中から何らかを犠牲にして活動を進めている。仕事、睡眠、趣味にかける時間……、それぞれ少しずつ削って捻出しているが、最大の犠牲となるものに「家族との時間」と答える人が最も多いだろう。
 もちろん独身者もいるので当てはまらないケースもあるが、活動している者の多くは妻帯者で子供はまだ小さいという家庭は多い。
 にも関わらず、ある者は毎週末のように寄付活動に出かけ、またある者は取材活動に励む。
 何度も会合を開き、その後は飲みに行くものだから午前様。それが月に何度も行われる。はっきり言って、この行動を家族(というより嫁)が理解できるはずがない。

総明会という女はいないのは今のうち?

 テレビドラマなどでは、同窓会で再会して浮気に発展するシーンをよく見かける。我々の場合は男子校なので、こうした淡いシーンは起きることはない(はずだ)。
 泥臭く脂っこいオッサンばかりの写真となっても、しっかりと証拠として写して、フェイスブックにでも貼り付けておくのは、家庭崩壊を招かないための必須の行動だ。
 かつて文化祭やクラブ活動に熱心になりすぎて、成績急降下・落第という人もいた。これは尊敬されるべき行動だが、アホそのものだ。くれぐれも、この総明会&幹事学年活動で家庭崩壊&離婚という末路はたどらないようにしてほしい。尊敬もされないうえに、アホそのものです。

<コラム>

夫の行動がまったく理解できません~T氏の奥さんの場合~

 主人の友人といえば高校時代の同級生ばかりで、繋がりが深いことは独身時代から知っていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。
 今年に入って同窓会の幹事になったと聞いてから、もう夫婦の会話は、高校時代の思い出と友人の話と今の高校の話ばかりです。
 しかも毎週のように「会合だ、OB会だ、学校訪問だ」と出かけていき、帰りは午前様。男ばかりの集まり、30年以上前からいつも集まる人は一緒というのに、よく飽きないなと思います。
 最近、小学生の息子を「明治に入れたい」と言い始めています。これは危険な兆候です。家族の会話がますます学校の話題ばかりとなり、疎外されそうなので反対です。
 それに、私の友人では女子校出身者は変わった人が多いです。だから男子校に入れるのは、息子の人生を狂わせてしまいそうです。
 そういえば、主人の友人も変わり者ばかりです。男子校出身者と結婚したのは、つくづく失敗だと(笑)。
 え、今は共学なんですか? でも、やっぱり拒否反応ばかりです。

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