総明会の顔は会長どうやったらなれる?
総明会は 1万人を優に超える会員を有する、巨大な組織だ。会員数、組織力、資金力、どの点においても日本でも随一の同窓会組織であることは間違いない。
その組織をまとめるために、理事会、委員会、評議員会などが組織され活動。その頂点に立つのが会長である。
この大組織のリーダである会長になるためには、どうすれば良いのか? どのように選出されているのか?
詳細は会則を見てほしいが(コラムも参照)、ものすごく簡潔に言えば「候補者から任命」という形になっている。
「民主的に選挙」ではない深~い理由
なぜ、このような方法を取っているか。また、いつこの方法になったのか?
50周年記念誌を開いてみると、「2006年に会長及び副会長の選出方法を規定」と明記されている。
この時代に会長であり、会長選出方法の透明化に尽力された佐久間洋一氏は、当時をこう振り返る。
「それまで会長の選出は、それこそクラブの部長を選ぶときのように、先輩からの指名で、制度自体がなかった。これに不満を持っている人は多かった。それで私が会長を引き受ける際の公約に、『会長選出の透明化』を掲げた」
当時、会長選出方法などで総明会は内紛の危機もあったという。その解消のために、現在の制度が整備された。
ちなみに、会長を選挙で選ばないのは何故なのか? これには実に深い理由が存在する。佐久間氏の言葉を簡潔にまとめると――、
「同窓会は仲良し団体であり、政治団体ではない。派閥を作ったり喧嘩をしたりする場所ではない。選挙という発想もあるだろうが、選挙をすれば“しこり”が残る。それは同窓会にはなじまないと思う。ここは仲良しクラブでいい。なぁなぁは、いけないと言う人もいるが、総明会は、それでもいいじゃないか。対立するという発想は違うと思う」という実に深い言葉をいただいた。
民主的であることが正しいとは限らない。それは馴染まない場所があるという知恵と発想には、目からウロコだった。
<コラム>
会長選について知っておこう!
詳しくは会則の末尾にある「総明会会長及び副会長選出規定」に目を通して欲しいが、以下の流れで行われる。
①選出委員会を設置。委員会の構成は7人で、3人が評議員会から、3人が理事会から任命。もう1人は会長が指名する。
②委員会は立候補および推薦を受け付ける。
③委員会では候補者を原則全会一致、一致しない場合は複数候補のまま理事会へ。
④理事会では1人の場合は過半数の信任で承認、複数の場合は投票で1名の会長候補を承認する。
⑤評議員会で過半数の信任をもって承認とする。
⑥総会の決議をもって選任となる。
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